介護のイメージ
皆さんは「介護」と聞いてどのような印象をお持ちでしょうか?
恐らくポジティブな印象をお持ちの方は少数ではないかと思います。
実際、介護は3Kの仕事ともいわれております。
「きつい」、「汚い」、「危険」
その頭文字をとって3K…。
確かにこのようにネガティブイメージの強い業界であります。
中には介護の仕事をしていることに消極的な気持ちの方もいるのではないでしょうか。
恥ずかしながら私も就職間もなく、介護職として勤務させていただいた頃には、友人に「今、どんな仕事をしているの?」と聞かれた際、戸惑いを感じていた時期もありましたので、無理もありません。
残念ながら、この3Kのついては声を大にして否定できないことが現状です。
「きつい」
◇夜勤や変則的な勤務体系であることが多い。
体調管理が難しい仕事です。土日の休みは確実ではないので、友人や家族との時間が
作れないことがあります。
◇身体を壊しやすい。
身体介護ではご高齢者様をベッドや車いす等の移動するお手伝いをさせていただく場
面もありますが、自分より体格のいい方を介助する際にはかなりの負担が掛かること
があります。実際、介護職にはコルセット等を着用されている方も多いです。
◇クレームを受けることがある。
ご本人様やその家族様から介護方法や言葉使いその他の理由でご指摘をいただくこと
も少なくはありません。
「汚い」
◇排泄のお手伝い。
オムツの交換やトイレでの介助等、慣れていない方ではかなり抵抗の大きい業務にな
るかと思います。
◇体液に触れることがある。
排泄介助でもそうですが、食事や入浴の介助中にでも、十分に考えられます。自身の
抵抗の有無もですが、感染予防にも気を付けなくてはなりません。
「危険」
◇転倒の危険性が高い。
一見元気そうに歩行をされている方でも足の筋力が大幅に低下しているご高齢の方は
非常に多いです。何もないフラットな環境でも躓き転倒につながる危険が高い為、見
守りが必要です。またご高齢の方は一回の転倒でも骨折し、そのまま寝たきり状態に
なってしまう可能性がありますので責任も重大になります。
◇免疫力が弱い。
ご高齢の方は免疫力の低下からただの風邪でも重篤化してしまう可能性があります。
感染症の持ち込みは禁忌とされています。感染予防には細心の注意を要します。
余談ですが現在、コロナウイルスの流行により、入館や入所を制限している施設や病
院等も少なくありません。
⇒「それでも介護の仕事は魅力ややりがいがたくさんあります。」
ここまでの内容では「介護の楽しさを伝えたい」と言ってたやつが何を書いているんだ…。という考えを持たれている方も多いのではないでしょうか。
私は本当の意味で介護や福祉の仕事のやりがいを知っていただく為には敢えてマイナス面も正直にお伝えし、ご理解いただくことが必要であると考えています。
どれだけ上っ面をきれいに装っても、真実を隠している様ではこの仕事のやりがいは感じていただけないと思います。
このようなネガティブイメージは当面払拭はされないと思います。
しかし、介護保険制度が施行され20年、介護の業界も大きな変化を経ております。
私たちの思いや努力によっては、現在の介護のイメージをポジティブに変えていくことも可能であると感じています。
また介護の仕事の魅力ややりがいをどんどん発信していければと考えておりますので宜しくお願い致します。